本書はタイトルこそ「儲かる」とうたっていますが、おそらく、自分の儲けのみ考えて本書を手に取った方は期待外れになるかも知れません。
本書の最も大事な本質は第一章にすべて書かれていると言っても良いでしょう。
誰もが忘れている”最も大事なこと”。それはお客様に「ありがとう」と伝えられているかということ。
お客様の中には、面倒な注文をつけてくる人、クレームばかりを言う人、いろいろいるかと思いますが、そんなお客様でも、コミュニケーションをとってくれるお客様というのは本来、非常に貴重な存在だということを意外と忘れがちです。
そんなお客様に対して感謝の想いを込めて接していれば、細かい作法は置いておいても、相手を不快にさせることのない、すばらしいマナーとなると本書では述べています。
「マナーとは相手を不快にさせないこと」
「マナーとは相手を喜ばそうとする気持ち」
「マナーとは相手を幸福にし、その結果、自分自身が幸福になる方法」
この本質させ捉えていれば、お辞儀の角度がどうとか、上座か下座かなんてのは覚えなくても、自然と身体が動くのではないでしょうか。
本書は残念ながら「儲かる」ためのノウハウ本ではありません。でも、自身も相手も気持ちよく仕事の出来るようなマナーの本質を教えてくれます。
新人社会人はもちろん、慣れきってしまった社会の先輩の方々にもお勧めです。
自分の会社に新人が入ってきたので、マナーの一つでも教えなければと思って手に取った本書ですが、まず、自分が多くを勉強することになりました。
上述の通り、お客様への「ありがとう」という言葉、意外と伝えられていないのに気が付きます。お客様に「ありがとう」と言われ様とする努力は皆しているでしょう。それが仕事の遣り甲斐と言う人もいるでしょう。でも、お客様にありがとうと伝えられている人はどれだけいるでしょうか。
多くのサービス業では、マニュアル通りに「ありがとうございました」という言葉自体はありますが、あまり想いがこもった言葉は聞いたことありません。
以前の会社で、新人研修時代、飛び込み営業をやった経験があります。右も左も分からずに、担当した地域にある会社をしらみつぶしに訪問しました。別に熱血営業マンというわけではなかったのですが、いろいろな会社を見れる良い機会だとういう自身の好奇心を満たすためでした。
とは言え、梅雨時期の蒸し暑い中、スーツで歩き回って営業をするのは、結構辛いものでした。販売したのは、自社で作成した、お世辞にも良いとは言いがたいマイクロソフト製品の勉強用CD-ROM。
2週間。1日10社~20社くらい周りました。多くは門前払いでしたが、そんな中買ってくれたお客様が3社ほどありました。一枚三千円程度の商品ですが、売れた時は売上があがった喜びではなく、買ってくれたお客様への感謝の気持ちが本当に強かったです。
仕事に慣れてくると、お客様からの電話が面倒だったりする時もありますが、やはり「初心忘るべからず」。お客様への感謝の気持ちを忘れずに。
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